北欧住宅を和洋折衷にアレンジしました

私の住む豊田市で多く建てられている注文住宅も人気ですが、なんといっても輸入住宅の良さは、デザインと材質の「あたたかみ」ではないかと思います。
例えば、木をふんだんに使った窓枠や、独特の風合いをもつ木製の床材。天井はパインだったりと、日本ではプラスチックや合成樹脂を使うところを、本物の木を使っているものも多くみられます。多くの人は、この本物のもつ「あたたかみ」に惹かれているのではないかと思います。
ただし、輸入住宅は北米だったり北欧だったりの気候に準じて作られているものです。
日本の風土にそのままのスペックで建てるのはどうかと思います。たとえば、日本の夏は湿度が高く、輸入住宅の売りである木部は水にさらされると早く傷みます。浴室内側の窓に木枠をつけているお宅を知っていますが、メンテナンスに非常に気を使っているそうです。そうなると、多忙な人には向かない家になると思います。
一方で、気密性に優れ、防音性にも優れたトリプルサッシは、意匠的にも機能的にもすばらしいと思います。輸入住宅では上げ下げ窓や観音開き窓が主流で、日本のような引き違い窓はあまり使われていません。そのおかげで気密性が高く隙間風も入りにくいのです。寒がりさんや暑がりさんには、ありがたい装備の一つだと思います。
私の家は北欧と日本の和洋折衷です。どんなに北欧部材に憧れても、日本の気候に合わせたり、自分たちの使い勝手を優先すると、あまりにスペックの高いものや、メンテナンスの必要なものは取り入れることができませんでした。例えば外壁は日本製のサイディングにして、10年間はメンテいらずです。住み心地を考えると、100%輸入部材とデザインで通せる人ばかりではないと思います。
そんな我が家のすぐそばに、正真正銘の北欧住宅が立ちました。本物はやはりオーラが違います。しかし、外壁スプルース素材は築3年ほどで色あせが目立ち始めました。本物は朽ちていく姿さえも美しいですが、朽ち果ててしまう前にメンテナンスが・・・と思うと、やはり私には100%の輸入住宅は難しいのかもしれません。